具体的な投資方法
ここまでは抽象的な話が多かったので「じゃあ実際どうしたらいいんだ!」という 疑問があるかと思います。これまで具体的な話を書かなかったのは、時代とともに 証券会社や扱っている商品が変化するからです。だからといって、具体案を全く書かない のも片手落ちなので、ここではいくらか書いてみます。まずは仕事中心型投資戦略の観点からみた、 投資信託を選ぶ基準です。
投資信託を選ぶ基準
- 手数料が高くないか(手数料は投資元本に対してかかるので、リターンを打ち消す要素)
- リスクが十分に分散されているか(国内株式間のみでのリスク分散は、趣味感覚でない資産形成のための投資には不十分。日本に住んでいる以上、資産運用のリスクまで日本の資産クラスに集中させるのは好ましくない。ある程度の国際分散投資がリスク・リターンの関係を改善させる)
- 分配金を出さない、累積投資型の投資信託か(分配金は払われた時点で課税所得となる。資産形成を目的とする場合、評価益のままにして課税を行わせず、大きな元本で運用を続けることがリターンを改善させる)
これらの基準の下で、僕が選ぶお勧めの資産形成用ファンドは以下の2つです。
・ジョインベスト証券「ジョインベスト・グローバル・バランスファンド」
商品設計・・・日本株(TOPIX)、海外株(MSCIコクサイ)、海外国債に分散投資。割合は1/3ずつ
特徴
- 手数料が安い(購入手数料0%、年間信託手数料0.525〜0.63%)
- 1/3の割合に経済合理性があるのかは疑問。日本株と海外株をイコールウェイトにしている。外貨建て比率と株式比率はともに67%と適度な水準。
- これ1本で立派な投資になるという意味でお手軽。
・セゾン投信「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」
商品設計・・・国内外のETF(上場型投資信託)に株式、債券半分ずつの比率になるよう分散投資。特徴
- 手数料が安い(購入手数料0%、年間の信託手数料0.77%)
- 外貨建て比率が高い(約86%が外貨建て、内ドル建てが40%、ユーロ建てが36% →為替リスクが高い)
- 他のバランス型投信に比べて債券比率が高い→相対的にローリスク・ローリターン設計
購入にあたって・・・TOPIX連動型投資信託(銘柄コード1306)など国内株式と組み合わせることで、外貨建て比率を減らしつつ株式比率を増やすことが妥当と思われる。セゾン投信単独では、日本株上昇の恩恵はほとんど受けられない(日本株比率は5%)。
いかがでしょうか?これらは僕の主観からするとおすすめなものなのです。あくまでも参考程度に 読んでおいてください。ちなみに、ここの文章だけ少し硬めなのは、あらかじめ別の機会で用意したこと のある文章だからです。一種の手抜きですね。